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プエルトリコ戦略論(定跡・プレイスタイル)

 3人プレイにおいては分岐が少ないため、初期プランテーションの「コーン」の有無によって序盤の数ラウンドが必然的に定跡(定石)化されています。また、序盤でリードしてそのわずかなをリード維持しつつ逃げ切る「工場」→「ギルドホール」の速攻型のプレイスタイルがあり、非常に高い勝率を得ることができるようです。基本的には3人プレイだと出荷型有利、5人プレイだと建築型有利と人数が少ないほど出荷型が有利なのですが、3人プレイにおいて高い勝率を得るのは速攻建築型のようです。しかしながら、私自身その手順を完全に理解していないので、3人プレイにはどうやら必勝パターンに近いものがあるようです、という紹介に留めます。

 4人プレイにおいては、他のプレイヤーがどう行動するかによって分岐が多くなるため、初期プランテーションの配置だけでは序盤を完全に定跡化するのは困難です。唯一、2番手プレイヤーのみほぼ望み通りの選択を2ラウンド続けて行えるため、定跡化されている手順があります。最も有名な手順が、「2番手宿屋定跡」です。

 「2番手宿屋定跡」は、第1ラウンドで1番手が「市長」もしくは「建築」を選択したとき以外、ほぼ確実に行える定跡手順です。2番手「建築」で「宿屋」、同ラウンドの後手番の「市長」で「宿屋」に人を配置します。第2ラウンドで2番手「開拓」を選択し、人の乗った「採石場」が得られます。次に同ラウンドの後手番の「市長」では「インディゴ」に人を配置します。以降、「建築」フェイズで「小インディゴ生産所」を「採石場」ボーナスによって無料で建築し、次の「市長」で「小インディゴ生産所」に人を乗せ、「開拓」で人の乗った「インディゴ」を取り、インディゴ生産体制を整えます。

 途中、「コーン」を入手できるケースでは人の乗った「コーン」を先に取ったり、「監督」が入ってしまった場合に「空船長(カラ船長:自分は出荷できないけれど他人の生産物を流す)」を行わなければならないケースを除いて、ほぼ一本道の定跡となっています。しかしながら、ここまで頑張って体制を整えても、形勢はやや不利といったところで、現在ではあまり選択する人のいない定跡です。この定跡は、どうしても「宿屋」プレイで戦いたいという人や、序盤の手作りが分からないのでとにかく確実な手順を覚えてみたい、という人くらいにしかお勧めできない定跡です。

 不利な理由は、「ダブロン」不足です。このゲームではお金を使って拡大再生産するのが序盤の重要な目的ですので、いきなり「宿屋」を建てて、瞬間0ダブロンになるというのが非常にまずいのです。生産体制を整えなければお金を得ることも次の「建築」もできません。金鉱掘りやボーナスの1ダブロンでお金を得るしかありませんが、それでは生産体制が整わず、生産体制を整えると金欠状態が続きます。それだけならいいのですが、その間に他のプレイヤーに「監督」→「商人」と選ばれ、先にお金を得られてしまうとどうしても不利な戦いとなってしまいます。


 また、「プランテーション」や「建物」には効率や効果の高い組み合わせがあります。一般に「コンボ」などと呼ばれたり、「○○型」と呼ばれるプレイスタイルが存在します。ここでは、4人プレイを前提として代表的なふたつのプレイスタイルを紹介します。

「ギルドホール速攻型」
 このスタイルは、早めに「タバコ」や「コーヒー」などの生産体制を整え、3種生産体制が整ったあたりで「工場」を建て、そして「ギルドホール」を建築し、次々に生産所を建てて行き建築スペースを埋め、速攻で逃げ切るというプレイスタイルです。建築型の代表的なプレイスタイルのひとつとなっています。
 建築VPが23ポイント程度、ボーナスVPが9〜10ポイント、出荷VPが2〜10ポイント程度と、最終的には40VP前後くらいですので、ロースコアでの逃げ切りを目指します。そのため出荷型プレイヤーに20ポイント以上出荷されるとほぼ追いつかず、逃げ切ったと思っても差し切られ、僅差で敗北することも多いです。
 他のプレイヤーのVPをカウンティングしつつ、状況によっては建て切り終了を諦める必要もあります。しかしながら、このスタイルを実現できるようになっている頃にはお金の使い方が上手になっておりすでに初級者を脱して中級者になっていると言えるので、まずはこの型を覚えてみるのが良いと思います。

「原始出荷型」
 初級者が簡単に目指せるプレイスタイルで、最も原始的な出荷型のプレイスタイルです。プランテーションに「コーン」があれば積極的に「開拓」を選び、「小倉庫」を建てて「コーン」を腐らないようにしつつ、ボーナスダブロンを拾いながらなんとかして「造船所」を建築します。場合によっては「農地」を建てて「コーン」が出るのを期待してプランテーションタイルをめくり、「採石場」をいくつか得て「造船所」を建てやすくするというのも有効です。
 最終的に、「コーン」5枚以上を揃え、ひたすら「監督」→「船長」を繰り返し、30VP以上の出荷ポイントを獲得して勝利を目指します。運良く「税関」を建てられればボーナスVPも得ることができます。
 シンプルで何も考えずにできるプレイスタイルですが、うまく行くことは少ないでしょう。出荷に相乗りをしてくれるプレイヤーがいたとしてもそのプレイヤーは「港」によってもっと多くの出荷ポイントを得ていたり、下家プレイヤーに「監督」を選ばれて自分は「コーン」を1個も生産できない、なんてこともあるでしょう。目指すものが丸分かりのため、簡単に対策されてしまうのが最大の弱点です。そのため、絶滅に近いプレイスタイルですが、より効率の良い手順を考える上で一度経験しておいても損はないと思います。

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