4人プエルトリコのコーヒータバコプレイをご紹介します。普通はコーヒーかタバコのどちらかと、コーンとインディゴサトウの3品種もしくは4品種体制を作り、工場や港を建てるのがバランス的には良いのですが、局面によってはコーヒーとタバコの両方を建てることもあります。

コーヒーかタバコのどちらかしか建てていないと上家に被せられた時、被せられても売却できるように商館を建てたり、売れなくてもお金が入るように工場を建てたり、サトウ売りやインディゴ売りを覚悟して大市場を建てたり工夫が必要となりますが、下家の高額産品に被せつつコーヒーとタバコのどちらも建てると一手で済み一石二鳥となることがあります。

とは言え、コーヒー船とタバコ船が両方できることは少ないので、小倉庫は必須となります。一方でコーヒーかタバコを小倉庫に1、2個保管したところでたいして強くはありませんので、コーン小倉庫プレイと組み合わせることになります。実際、コーヒータバコを大市場でバンバン売却するようなプレイも可能かもしれませんが、出荷プレイの対応が難しく、自分自身が出荷プレイヤーになれるコーン小倉庫プレイと組み合わせるのが一番です。言い方を変えるとコーン小倉庫プレイのバリエーションのひとつでもありますので、コーン小倉庫プレイヤーの裏芸のような戦法です。

普通のコーン小倉庫プレイは別記事でも書いてますが、コーン3枚小倉庫とインディゴサトウの低額3品種で監督を多用し、仮にコーヒー船タバコ船を作られても残りのひとつの船は絶対に品種が合うので、その一致する船を満杯にできるようエクストラの産品を選んだりコーンを追加で保管したりしながら低額3品種だけで28点出荷して税関を建てて7点ボーナスを狙うのを理想としています。小市場小インディゴ小サトウ小倉庫税関で建築点8点+α、出荷点28~32点、税関ボーナス7~8点の40点後半で勝ちきる方針です。

一方でコーヒータバコプレイは常にコーヒー船タバコ船を作り港プレイヤーの出荷を妨害し、残りのひとつの船にコーンを大量出荷するよう船をコントロールする方針となります。大生産設備のコーヒーとタバコを建てるのでギルドホールも当たりの大建物になります。税関よりもギルドホールを優先して建築プレイヤーのギルドホール速攻も封じる形となります。こう書くと良いことづくめのような戦法ですが、実際はコーヒーとタバコを両方建てつつコーン3枚を拾って小倉庫を押さえるのは結構難しいので決め打ちで狙う戦法ではないので、プランテーションタイルが偏ったときにこういう戦法もあったなと思い出して活用していただければ幸いです。では、実際のゲームを追って解説します。

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4人プエルトリコの3番手です。初期プランテーションタイルはコーン0枚で落ち着いたオープニングでしたが、2回目のタイルがコーン4枚とコーヒーと、酷いことになってました。開拓が選ばれれば絶対にコーンが入手できるので、1番手2番手は出荷ゲームに対応すべく小インディゴ小サトウを建てに行ってます。3番手はコーン2枚タバコの形を狙いますし、4番手は1枚だけあるコーヒーを狙う方針になりそうです。

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R2-1市長が入った局面で監督を打ちました。監督を打つとひとりだけ売れないのが確定しますが、監督のボーナスダブロンで所持金が3ダブロンになりますし、このラウンドに建築が入らなければ次のラウンドR3-1建築(+1)で5ダブロン分まで建築できるのでタバコに届きます。4番手はコーン小市場売りで6ダブロンに届きますのでR3-1建築でコーヒーを建ててR3-2開拓コーヒーでコーヒー体制を狙えます。2番手がインディゴを売却するかは未知数ですが、売らなければR2-4船長(+1)で2vp1ダブロン稼げますので、採石場がオフの今R2-4建築をするとは考えにくいです。このR2-1市長からの1番手インディゴ体制採石場オフの形で3番手が4番手のコーン小市場に向かってR2-2監督を打ち込んでいくのは手筋です。

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実際は、R2-3商人(+1) 4:コーン+2 1:インディゴ+1 2:サトウ+2 R2-4金鉱と進みました。金鉱はちょっとした変化です。R3-1建築(+1) 3:タバコ 4:コーヒー 2:インディゴからR3-2開拓(+1) 4:コーヒー 1:コーン 2:コーン 3:コーンとここは予想通りの進行、R3-3船長(+2)と船長のタイミングをずらしてきました。意味合いとしては、1番手はインディゴを売りつつ金鉱で1ダブロン拾い、回ってくるのが想定される2ダブロン乗り船長で6ダブロン採石場体制を作り次に工場の狙いです。R3-4市長としてR2-1市長からの連打で2番手は低額3品種体制を整え、それぞれの言い分が通った形となりました。3回目のプランテーションタイルもインディゴ4枚コーヒーとまたしても酷いことになっているので、ここで3番手はコーヒータバコプレイを狙うことにしました。

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R4-1金鉱(+1) R4-2建築 1:工場 2:小倉庫 4:小インディゴと進み、R4-3開拓 2:採石場となったので3番手はコーヒータイルを拾いました。コーヒータバコプレイの狙いです。バスターの手筋の応用でR4-4監督(+1)としてラウンド跨ぎ監督でタバコ売りを狙います。R5-1は船長(+1)か商人(+2)かのどちらかですが、心理的に(2ダブロンと3ラウンドを分け合う)空商人を選びやすいように3番手はあえて小市場をオフにしてます。4番手がコーンを生産していないため仮に船長を選んでもコーヒーが流れタバコは残るのできちんと応対して船長を選んでも意味がないというのもあります。そこで欲張ってエクストラはタバコを選んでいます。

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R5-1市長(+1)で1番手は工場を稼働、R5-2商人(+2) 3:タバコ+3と進みました。R5-3船長(+1)で3番手の所持金は6ダブロンとなりコーヒーを建てる資金を集めました。コーヒーは流れたので4番手に所持品はありません。2番手は手元にサトウを残し序盤の均衡を保っています。

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R5-4は建築でしたが4番手は船が合っているので小倉庫カットではなく品種を増やす小サトウを選びました。3番手は狙い通りコーヒーを建てます。R6-1開拓(+1)で2番手はサトウ売りの商人ではなく開拓を入れて採石場の枚数を主張点としてきたので3番手はコーンタイルを拾いました。商人を入れてたばこを売ることもできますが1ダブロン乗りの金鉱はありましたが市長優先です。R6-2市長で3人来ましたのでコーヒータバココーン3枚小市場の体制を作ることができました。R6-3金鉱(+1)と進み3品種工場の1番手がR6-4監督(+1)とラウンド跨ぎ監督を入れてきました。

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R7-1船長(+1)でコーン2個から出荷、コーンとタバコで2個腐りますが4点出荷です。R7-2建築で4番手は大市場を建てR7-3商人(+1) 1:サトウ+3 3:タバコ+3 4:コーン+1となりました。採石場持ちで所持金なしを避けたい2番手はR7-4金鉱、R8-1市長(+1)、R8-2建築 1:港と来たので3番手はここで小倉庫を建ててコーヒータバココーン3枚小倉庫の体制が完成しました。コーヒー船が掃けないようにしつつタバコ船を作り港の稼働を減らしながらコーンを大量出荷していきます。

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終局図です。放っておくと1番手は大倉庫にあるインディゴサトウを出荷し税関も建てられるので、3番手はR15-1監督を入れてR15-商人を誘導し、所持金が大建物に届いている1番手以外に4番手にも届かせ、2番手も自身の建築だと大建物に届くように仕掛けました。これで1番手は船長と建築の2択となりひとりだけ得をすることができなくなります。結果船長を選び1番手は大建物は建てられずゲームエンドとなりました。3番手はコーヒータバココーン3枚小倉庫プレイで28点出荷、1番手は港で24点出荷でしたのでそれよりも多く出荷できました。とにかくプランテーションタイルに偏りの出る妙な展開でしたが、偏りをうまく活かしてコーヒータバコプレイで勝つことができました。

https://boardgamearena.com/table?table=407797631

4人プエルトリコで大学プレイの実戦譜ができたのでご紹介します。小市場サトウから商館プレイ、大市場とコーヒーを建ててからの大学プレイです。

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1番手初手宿屋のオープニングの3番手です。売りを急ぐためにサトウタイルを取りコーンインディゴサトウが売れたところです。R4-1建築 4:タバコに呼応して商館を建てました。

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売りを牽制し合って宿屋の採石場が活きる展開にはしたくないので、R6-3監督を打ち、下家のタバコを売らせる代わりに出荷点を稼ぎます。

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R7-1監督を打ち、R7-3商人では商館効果でサトウを売却します。

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大市場を経由して、R10-4建築でコーヒーを建てました。これで商人が入ればコーヒー大小市場売りが約束されます。

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R12-2の商人でコーヒーを商館効果で大小市場売りし市役所を建てます。R13-1で続けて建築が入り、建築の空きが2スロットだったので満を持して大学を建てました。

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R13-2船長が入ったので、コーヒーを残しR13-3商人で大建物分のお金を得ました。R13-4造船所に人を乗せる市長が入り、R14-2建築で砦を建て、大学効果で稼働しました。下家は市長を入れても勝てないと判断しR14-3監督を入れましたが、1番手は自分の点だけが伸びるR14-4開拓を選びゲーム終了です。このように、大学プレイは商館プレイと相性が良いです。商館プレイの自然な発展形として、建築スロットの空き次第で逆算して大学を建てるとひとりだけ大建物を稼働させることができます。インディゴプレイヤーの方が自然に大学プレイをすることができますが、コーンプレイヤーでも商館プレイからの発展で大学プレイ勝ちを狙うことができます。

https://boardgamearena.com/table?table=405887852

4人プエルトリコの1番手で初期プランテーションタイルが2枚の時の初手に悩んでる方は多いと思います。開拓採石場だと3番手がコーン2枚体制になって出荷ゲームとなって出遅れる可能性がありますし、開拓コーンだと1番手のメリットを失った感もあります。また、建築小市場としても採石場も取れず生産体制も遅れますし、建築宿屋は正直ギャンブルプレイです。そこで選択肢のひとつとしてお勧めしたいのが初手建築建設小屋です。採石場を集め合う建築ゲームとなる展開を警戒させて、コーンプレイヤーにコーンではなく別なタイルを拾わせる狙いの戦法です。

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初期コーン2枚のオープニングの1番手です。初期プランテーションタイルに2枚以上コーンが出る盤面は約20.3%の確率で出現します。その時の気分や卓のメンバーで初手を決めることもあるかもしれませんが、純粋に盤面として何が最善なのかは悩ましいところです。

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R1-1建築 1:建設小屋 2:建設小屋 3:小市場 4:小市場 ※初手建設小屋プレイの開始です。2番手も理解のあるプレイヤーだったため呼応して建設小屋を建ててきました。
R1-2市長 ※当然の一手です。2番手が上手なプレイヤーだったので無事作戦スタートです。
R1-3開拓 3:採石場 4:サトウ 1:採石場 2:採石場 ※こうなると3番手はコーンを取るより採石場を取る方が勝りますし、4番手としてもコーン2枚になったからと言って市長は既に入っていますのでそれならばとサトウタイルを取りました。1番手2番手は狙い通り採石場を取って初期コーン2枚は流れて作戦成功です。以後唯一採石場の取れない4番手はR1-4監督と出荷プレイを仕掛けてきました。1番手としては頑張って採石場の活きる建築ゲームの展開に持ち込みます。

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終局図です。建設小屋を持っていると開拓を選ばなくなりがちなので3番手は宿屋を建てて採石場を拾う作戦にしました。こうなると高額産品に行くプレイヤーが減り採石場の数が活きてくる建築ゲームになりますので農地が間に合います。2番手そして1番手は農地を建てて建設小屋農地プレイへ移行しました。4番手は頑張って出荷しますがR13建てきりエンドでは流石に建築型が有利です。

https://boardgamearena.com/table?table=404068644
1番手初手建築建設小屋 その1 本記事のゲーム

https://boardgamearena.com/table?table=406460306
1番手初手建築建設小屋 その2 ギルホ速攻