4人プエルトリコ 大学プレイの概要

4人プエルトリコの大学プレイについて解説します。大学プレイは基本的にインディゴプレイヤーの戦法です。一定の条件下では有力な戦法ではありますが、この戦法が成立する条件が非常に厳しいのでなかなか採用する機会がありません。今回残念ながらBGAで棋譜を取ることができませんでしたので、図面や棋譜はありませんが成立する条件について説明します。もし今後機会があって棋譜が取れれば追記したいとは思いますが、私のプレイスタイル的に採用率が低いのでなかなかチャンスがありません。対ギルドホール速攻用の限定的な専用戦法、逃げ馬を差しきる差し馬的な戦法です。詳しくは書きませんが3人プエルトリコでも成立しています。なお、成立条件が厳しいだけできちんと大学プレイは成立していますので、コストを8ダブロンから7ダブロンに減らす必要性はまったくありません。

  • インディゴプレイヤー

基本的に1番手か2番手で成立する戦法です。理由は、採石場を4枚集める必要があるためです。コーンプレイヤーでは建設小屋を建てても採石場を安定して4枚集めるのは困難です。

  • 採石場4枚

採石場で4ダブロンの割引を利用して2枚の大建物を建てますので必要です。

  • 建設小屋

軸建物のひとつです。建設小屋を利用して採石場を4枚集めます。

  • 大市場

これも軸建物のひとつです。基本的に市役所砦の2枚の大建物を建てるため、売却時の収入額を上げる必要があります。

  • ギルドホール速攻プレイヤー

これも大学プレイの条件のひとつというかほぼ絶対に必要な条件です。出荷プレイヤーがギルドホールを買って建築速攻を防いでギルドホールをカットするという「逃げないギルホ」のときには成立しません。ジャストタイミングで6枚目の建物としてギルドホールを建てて、きっちりR13,R14で建てきりエンドを狙うような、正確で上手なギルホ速攻プレイヤーがいる時に成立します。グダグダな出荷ゲームになった場合は共倒れの可能性が高いです。

まずはインディゴプレイヤーが建設小屋で採石場4枚を集め大市場を建てているような展開で、ギルホ速攻プレイヤーが出た時に採用します。それ以外だと、所持金が無駄にダブついているような初級者相手に大差で勝っているようなケースでしか成立しないでしょう。

また、大学は基本的に6枚目の建物として建てます。ギルトホール速攻は6枚目の建物でギルドホールを建てるのがベストのため、ギルドホールを建てたのを見て、建築の後出しで大学を建てるイメージです。そのため、それより前に建設小屋と大市場を建てているとして、残りの3枚は2番手宿屋システムなら宿屋と小インディゴと小サトウ、1番手なら小インディゴとタバコと商館、という感じで建てているイメージです。このように成立する条件も厳しく、そこに至る建築もその後の建物もほぼ指定となるような細く狭い筋の戦法です。

ギルホプレイヤーが「正しく」逃げているならほぼ毎ラウンド建築が入りますので、大学プレイヤーは商店スロットの空きに商館でコーヒータバコを売りながら所持金を増やします。大学を建てた時点で残りの建築スロットは6です。次の2スロットは普通の建物を建てます。2番手なら商館とタバコ/コーヒー、1番手なら小サトウ/小倉庫と宿屋/工場といった感じです。残り4スロットは市役所、砦の順に建てて、他プレイヤーが大建物を建てても市長が入らず人が乗らないようなタイミングで建てきりゲームエンドを狙います。砦が建てられなかったら公邸を建てますが、大建物が売り切れたら港造船所を建てて最後の出荷点を増やしに行きます。ほぼ一本道で協調相手のギルホプレイヤーの力量にも依存します。

建築順は下記のようなイメージです。

1番手:建設小屋、小インディゴ、タバコ、大市場、商館、大学、宿屋、小サトウ、市役所、砦/港+造船所
2番手:宿屋、小インディゴ、建設小屋、小サトウ、大市場、大学、商館、コーヒー、市役所、砦

このように、大学プレイによる建築速攻は、本来最速の建築速攻であるギルドホール速攻を狙うプレイヤーがいる状況において、それを上回ることのできる唯一の建築速攻です。

自分でギルホ速攻をやりがちな私はどうしても採用率が低いです。対ギルホ速攻としての大学プレイしか私は知りませんので、もし他にも有効な大学の活用方法があるのであればぜひ知りたいと思っています。