4人プエルトリコ ギルドホール速攻

4人プエルトリコのギルドホール速攻について解説します。ギルドホール速攻、略してギルホ速攻は建てきりエンド狙いの建築型の戦法で、ギルドホールを建てられたのを見てから無策で市役所や砦を建てても建築点で追いつけないため、基本的にはギルホ速攻は最速の建築速攻です。タバコや大インディゴなどの大スロット建物が多く建てられていたり、農地プレイヤーが複数いるときなどは人切れエンドを狙うこともあります。R12~R14のショートゲームを狙います。コーンプレイヤーがガバナー船長で大量出荷しがちなR15、R16にもつれると速攻失敗の可能性が高いです。しかし、適切な条件を整えて適切なタイミングでギルホ速攻を仕掛けることができると、港プレイヤーが複数いても、相手プレイヤーの技術があっても、高確率で勝つことができるため最強の戦法のひとつです。

ただし、すでに多くの出荷がされていてギルホ速攻の最低スコア帯の30点後半~40点前半ではゲームを終わらせても勝てない場合や、港プレイヤーに船がピッタリ合っていて今後の出荷点の伸びが想定されるような場合は、単純にギルドホールを建てて建築を連打しても勝てません。出荷ゲームにならないようにゲームを支配し、争点を建築だけにしてギルドホールを購入したプレイヤーが勝ちという条件を整えてから、適切なタイミングでギルドホールを建てて勝つ必要があります。他プレイヤーが大建物を建てたらギルホプレイヤーはもう1枚の大建物を建てて、常に建築点で10点以上の差をつけておき出荷点で10点差をつけられても良いようにします。出荷点が一桁で勝つことも多くあります。

ギルホ速攻を成立させるための条件や判断に使う指標はいくつかあるのですが、難しい条件については割愛して、今回は何枚目の建築でギルドホールを建てるのが適切かについて実戦例でご説明します。

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1番手でR4-2市長を入れたところです。3番手と4番手には重ならない高額産品のタバコとコーヒーに進んでもらい、自分は低額3品種で構えておいて商人が発生しやすくしておきます。すでにコーンが売られているので売却できる3人に入るようラウンドコントロールするのが当面の目標なので市長を選択しました。R4-4監督が見えているのでR5-1商人狙いです。実戦では狙い通り進みました。

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R6-4市長です。安定の低額3品種大市場で売却レースになることを期待しています。2番手4番手は対面コーヒー、3番手は採石場なし大小市場で独占タバコと商人が入る要素は多いですが、すでに小倉庫が売り切れているので出荷プレイへのケアも必要です。ここまで建築はパスしていません。ギルホ速攻では原則すべての建築で建物を建てますので、パスもあり得るR1-2の建築でも小インディゴを建てています。

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R7-1建築で3番手が港を建てたので売却チャンスが生じたタバコを建てます。3番手は船が合っていなく倉庫もないですし大小市場タバコ売りでも10ダブロンには届きませんので出荷プレイヤーではありますが局面によっては上手いこと部分的に協調したい相手となりました。R7-2商人で4番手のコーヒー小市場に合わせインディゴ大市場売り。船長稼働前にR7-3船長は手筋です。

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R7-4金鉱、R8-1市長と進んでこの局面。本来R8-1建築港なら4番手優勢なのですが、人の数が足りなく小倉庫も稼働していない状況で移民船は7人、建築を入れると1番手はおそらく工場を建てるでしょうし、1番手から市長が入ると4番手には1人しか来ませんのでやむなく3人来る市長を選んだのだと思います。ここまで1番手が積極的に市長を選んできたのはこういう展開に持ち込むためでもあります。

所持金は1番手6ダブロン2番手3ダブロン3番手3ダブロン4番手12ダブロンです。1番手としては最も良い役職を選ぶ必要があります。建築を選ぶと今度こそ4番手港です。2ダブロン乗りの監督は光りますが船長は入れられたくないので建設小屋を持っていますがR8-2開拓(+1)で採石場を選びました。R8-3はさすがに監督(+2)、R8-4商人で3番手大小市場タバコ売りと進みます。

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前のラウンドで開拓の1ダブロンを拾っているので所持金は7ダブロン、R9-1で1ダブロン乗りの建築でギルドホールを建てました。このように6枚目の建築物でギルドホールを建てるのが最速のギルドホール速攻です。5枚目では早すぎで、7~9枚目でも成立はしますが最速ではありません。これまで出荷があまり起きないように、出荷点トップの3番手の8点に対し1番手は4点と差をつけ過ぎられないようにしており、港プレイヤーと船が合わないように、自身の採石場が2枚以上になるように、ギルホ速攻が成立する条件を密かに整えていました。ゲームは続きますが、この時点ですでにほぼ勝利は確定しています。

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終局図、R14建てきりエンドです。ギルドホール以降は原則毎ラウンド建築連打するのですが、今回は他のプレイヤーが大建物を建てたので、同じ程度のボーナス得点を伸ばすために1ラウンドは集金に使って砦を建てています。大建物を2枚建てるなら終了ラウンドは変わりません。3番手は港造船所税関と出荷の最強形態に寄せてきましたが、事前に船を制限しておいたのでR14で終われば出荷点で捲られることはほぼありません。条件を整えても結構ギリギリでしたので、これが本当に最速のギルドホール速攻です。これより早く建てると出荷チームができあがり出荷ゲームになりますし、タイミングを逃すと4番手も港を建てて出荷型になるかギルドホールを買われてしまうかのどちらかでした。このタイミングのこの手でしか勝てなかったというギルホ速攻のゲームです。

6枚目の建物がジャストタイミングでギルホ速攻の最速パターンという以外の諸条件については、ぜひいろいろ試して考えていただければと思います。また、これは私なりの結論でしかありませんので、5枚目建築の最速パターンが見つかるかもしれません。

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