4人プエルトリコ 1番手の初手とR1の動き

4人プエルトリコの1番手の初手は何が最善か?というのは2003年当時から今に至るまでの永遠のテーマです。ゲームのオープニングの最善手があるとしても、プエルトリコは初期プランテーションタイルがランダムに5枚めくられるのでその組み合わせは126通り存在します。それによって最善となる初手が変わるかもしれませんし、変わらないのかもしれません。

  • 古典的なオープニング

1-1開拓 1:採石場 2:コーン/サトウ 3:タバコ/コーヒー 4:コーヒー/サトウ

1-2建築 2:小市場 3:小市場 4:建設小屋/小サトウ 1:パス/小インディゴ/建設小屋

1-3市長

1-4金鉱

古典的なオープニングはこのような展開です。1番手はとにかく採石場を取って建築はパス、以後採石場を活かして農地や建設小屋など1列目建物をたくさん建てたり、独占のコーヒーやタバコを建てることを目指す。採石場を活かせれば勝ち、活かせずに出荷レースになり出遅れると負け、というような戦法です。20年経った今も基本的にはこの流れがメインラインと思います。

1-1開拓の流れで、コーン2枚の時に採石場を取らずに1-1開拓 1:コーン 2:コーンとする変化手順があります。3番手のコーン2枚稼働を防止してほしいと2番手に期待するとして、1-1開拓 1:採石場 2:コーン 3:コーンとなっても1-2市長と選んでくれれば3番手のコーンは2枚稼働しないのですが、そのときは代わりにいきなり1番手の採石場が稼働します。それを2番手が良しとしなければ2番手は1-2市長を拒否して建築を入れるので、結局1-2建築1-3市長となって3番手がコーン2枚の仕掛けの権利を得ます。1番手から見て1-2市長が期待できないと判断しオープニング直後の事故を防ごうと、1-1開拓 1:コーンとする狙いの手です。しかし、そうしてもなぜかコーンをスルーして3番手に回し、インディゴを取って大インディゴプレイを目指すプレイヤーが居たりします。

2番手から古典的なオープニングを外れる場合は、1-2建築の代わりに、他プレイヤーの行動を打診するために1-2金鉱という手が存在します。建築の後出しジャンケンで何を建てるか手を決められますし、建築をパスしてターボタバコの筋も狙えます。ただし、3番手がコーン2枚のときは1-3市長となる可能性があり、コーンが取れなかったときの2番手は何も稼働できないので注意が必要です。

3番手から古典的なオープニングを外れる場合は、1-1開拓1-2建築1-3金鉱という手があります。1-2建築 3:小市場/建設小屋、と建てて所持金が減ったのを回復させる狙いです。人は1人減りますが2-1開拓でコーンが回ってくるもしくは建設小屋効果で採石場が取れるのなら2-2市長で優勢という考えです。確実に3-1建築コーヒーを実現するために1-2建築はパス、2-4建築が入ってもパスして3-1建築 3:コーヒーというプレイヤーもいます。

4番手が古典的なオープニングから無理に外れようとして1-4監督という変化がありますが、2-1金鉱 2:+1(+1)、2-2商人 3:コーン小市場+2(+1)、2-3船長 4:コーン*2(7船) +3vp 2:コーン +1vp、という流れとなり3番手が一番得しますので無理筋と思われます。しかし今もたまに見かけます。1-3金鉱1-4市長で4番手がサトウ体制やコーン2枚体制となっているなら理解できますが。

  • 建築小市場オープニング

1-1建築 1:小市場 2:小市場 3:建設小屋 4:建設小屋

1-2開拓 2:採石場/コーン 3:コーン 4:サトウ 1:タバコ/コーヒー

1-3市長 3:コーン:建設小屋

1-4金鉱

BGAのバランスドの影響で、公式ルールの4人プエルトリコでも1-1建築小市場のオープニングも増えました。バランスドではコーンプレイヤーの所持金が1ダブロン少ないため、1-1建築 1:小市場 2:小市場で小市場が枯れてしまえばせいぜい建設小屋を建てるだけで所持金もなくなる、監督を打ってもコーンの売却額は小市場なしの分少ない、という狙いと思いますか、公式ルールではコーンプレイヤーも3ダブロンスタートなので話はそう単純ではありません。1番手はコーヒーやタバコの独占を目指すことが多いです。2番手は回ってきた開拓を活かして採石場やコーンを軸に序盤を展開していきます。3番手4番手は建設小屋を建ててコーンで軽く出荷点を稼ぎつつ採石場を集めながら体制を整えます。

この1-1建築の筋ですが、初期プランテーションタイルが2枚以上あるとき、2番手とコーンプレイヤーのタイルピックを打診するため、1-1建築 1:建設小屋という手が存在します。2番手が採石場の代わりにコーンを取るかもしれませんし、コーンプレイヤーのどちらかがコーン2枚体制は決して得ではないと判断すればサトウやタバコの独占を狙ってコーンをスルーするかもしれません。

また、1-1建築 1:宿屋という手が2003年頃から存在します。これも最古の定跡のひとつです。功罪不明で、プランテーションタイルの配布に頭を悩ませるのが嫌なのか、宿屋を建ててあとは臨機応変にプレイするという戦法です。2-1開拓ですぐに採石場を取ることができる2番手と違い、確実に開拓を選べるタイミングは5-1まで来ないので我慢が必要なリアクション型の戦法です。プレイングがおおらかだった時代は2-4までなぜか開拓が回ってきたりしましたが、開拓をカットするだけで出遅れさせられるので今は簡単に対策されてしまいます。

  • 金鉱オープニング

1-1金鉱

1-2開拓 2:採石場

1-3建築 3:小市場 4:小市場 1:いろいろ 2:いろいろ

1-4市長

1番手がいきなり金鉱を掘るプレイも昔から存在します。これは1番手がR1全体の後出しジャンケンを狙って、とりあえず所持金を4ダブロンにして、のちに高額産品のコーヒーやタバコの独占を目指す手です。最近のBGAでもたまに見かけます。うまくいくかどうかはプランテーションの配布状況次第です。