4人プエルトリコ ラウンドコントロール

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R4-1市長が入った局面、自分は1番手です。市長が入った時点で所持金は1番手5ダブロン2番手0ダブロン3番手1ダブロン4番手4ダブロンです。序盤の分岐点なので1番手としてどうするか考えどころです。サトウ生産体制を作って4-2空商人を選び4-3監督を誘発するという手筋がまず目につきます。普通は1番手のサトウは売られたくないと3番手が4-4船長を入れるのでサトウは売れませんし、結局は監督連打のR5-2監督が入り5-3商人となりそうです。


また、あえてインディゴ生産体制を作るのも思い浮かびます。ただ、2番手がコーンタバコ生産体制ではなくタバコ小市場体制を作った場合、4-4船長はコーンインディゴタバコ船になるので、サトウひとり売りを狙い3番手は船長を入れる可能性があります。その場合も監督連打のR5-2監督が入り5-3商人となりそうです。サトウが売れないばかりでなく、監督船長で序盤にコーンプレイヤーに出荷点差をつけられるのは痛いです。2番手コーンタバコ生産体制なら3番手が船長を入れるとコーンインディゴサトウ船となりますが、タバコは売らせてもサトウは売らせないと4-4船長を入れるかもしれません。なお、BGAは標準で並行処理ですが、本来は役職を選んだプレイヤーから順に確定するのがルールなので2番手より先に1番手の市長を確定しなければなりません。

1番手の私はここで第3の選択をしました。何も生産体制にしない、です。プランテーションタイルに2人だと移民船が5人になりそれは避けたいのと建物に2人だと露骨すぎるので、1人を上においてミスクリックかのように下に1人配置しました。これで監督が入っても何も生産できません。普通に考えたら絶対にやらない手です。

4-1市長(+1)
4-2商人(+1)
4-3監督(+1)

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4-4開拓

ここまで予想通りの展開です。ここで3番手は開拓を選びました。4番手に3枚目のコーンは回したくないと4-4開拓 3:コーン 4:農地(サトウ),コーヒー 1:コーヒー 2:タバコと進みます。1番手としてはここでコーヒータイルを得たのが狙いの手です。

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5-1建築(+1) 1:コーヒー 2:小インディゴ 3:小インディゴ 4:パス ここで建築コーヒーも狙いの手です。仮に4-4建築ならそこでコーヒーを建て、5-1開拓でコーヒータイルを取ります。

5-2金鉱(+1) 2番手としては0金商人を入れる必要がないので自分だけ得する手を選びます。

5-3商人 3:サトウ(+4) 2:タバコ(+4) 3番手は商人をスルーすると4番手に船長で流されてしまうためほぼ強制手です。

5-4船長(+1) これで局面が一旦落ち着きます。

6-1市長(+1) 2番手はお金はありますが人が少ないので人不足解消を狙います。1番手はここでインディゴコーヒー生産体制を作ります。

6-2建築
6-3開拓(+1)

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6-4監督(+1) ここで待望の監督を入れます。エクストラはコーヒーです。

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7-1商人(+1) 3:コーン(+2) 1:コーヒー(+4) 他プレイヤーの商人でコーヒー売り、さらに手元にはコーヒーが残るので1番手優勢です。

このように、現時点の自分の選択は損だけれど、局面が進んで落ち着いた時に、それぞれのプレイヤーは自身が得する行動を取っているにもかかわらず、自分が一番得しているという状況に他プレイヤーのフェイズ選択を誘導するプレイングを、「ラウンドコントロール」と呼んでいます。今回の棋譜では12フェイズ先の行動まで読んで仕掛けています。

BGAの棋譜を張っておきます。

https://boardgamearena.com/table?table=369863400