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プエルトリコ戦略論(序説)

 プエルトリコは、テーマこそプエルトリコ島でのプランテーション経営ですが、ひとことで言うと「他のプレイヤーより多くの勝利ポイントをいかに稼ぐか」というゲームです。最終的に他のプレイヤーよりも1ポイントでも多くの勝利ポイント(以下VP)を稼げばいいのです。ロースコアゲームであってもハイスコアゲームであっても、相対的に他人より上に行けば良いことになります。

 4人プレイの初期状態では、「3ダブロン+1プランテーションタイル」しか資源がありません。これを基に多くのVPを稼ぐのを目指すことになります。VPを得るのにはふたつの方法があります。「建物を建てる」ことと商品である「作物を出荷する」ことです。どちらの方法を取るにしても、3ダブロンで建てられる建物は限られていますし、初期プランテーションのみでは多くの作物は作れません。そのため、どのように拡大再生産していくのかが重要となります。

 拡大再生産の軸となるものは「お金」と「建物」と「作物」です。「お金」で「建物」を建てることができます。「建物」はVP(4点建物は+ボーナスVP)を得ることができ、様々な特殊効果を有しています。「作物」を産出するにはプランテーションタイルと生産施設の「建物」が必要です。「作物」は売却することで「お金」を得ることとができて、出荷することでVPを得ることができます。これらの組み合わせ方や順序が定跡やコンボや戦略などと呼ばれています。

 ポイントとしては「お金の巡りをどうするか」が最も重要です。「お金」がなければ「建物」が建てられませんし、「建物」が建てられなくては、お金もVPも生み出せる重要度の高い「作物」自体を生産できません。よってゲームの序盤ではいかにお金を増やすかが最も重要なプレイとなります。余談ですが、「コーン(とうもろこし)」だけは生産施設なしで生産できる特殊な「作物」です。「建物」をほとんど建てずにひたすら「コーン」の生産と出荷を繰り返す戦略スタイルがあり、これを私は「原始出荷型」と呼んでいます。

 序盤での「お金」の入手方法は「金鉱掘り」、「商人」、選択されなかった役割カードにボーナスとして付与される1ダブロン、の3種類です。「金鉱掘り」も「商人」もそれぞれ役割カードです。他の役割カードと同様、前のラウンドで選ばれなければ1ダブロンのボーナス(ボーナス金)が付きます。特定の役割カードを選択してお金を増やす効果を得るより、特定の役割カードを選択してその効果を得つつボーナス金を得る方が、一手の効率は高いと言えます。従って序盤の役割カードの選択では、ボーナス金の乗っている役割カードの中で自分にとって最も有益な役割カードは何かを考えるのが基本となります。

 別な側面から言うと、プエルトリコは多人数ゲームです。他の多人数ゲームと同様、他人のプレイに影響を受けます。特に、直前のプレイヤーである右隣のプレイヤー(上家)の取った行動に最も影響を受けます。よって他人の行動を妨害するには直後のプレイヤーである左隣のプレイヤー(下家)がされて嫌なことをすればいいことになります。

 また、一般的な他の多人数ゲームと同様、初心者プレイヤーやあまり上手ではないプレイヤーの影響を大きく受けるゲームでもあります。特に「監督」という役割カードが最も影響を与えます。他のプレイヤーが苦労して「監督」を選ばずに生産調整をしても、誰かが何も考えずに「監督」を選ぶとそれまでの苦労が台無しになってしまいます。そのため実力がある程度拮抗したメンバー同士でプレイする方が接戦になる確率は高まりますが、同程度の実力のあるプレイヤー同士でも大差がつくこともあります。

 上記の特性から初心者の下家を望むプレイヤーもいますが、席順は公平に決める方が良いと思います。残念ながらプエルトリコはこのような多人数ゲームに置けるありがちな欠点を有しています(欠点がないゲームは希有です)。運の要素もありますし、強い人が必ず勝つゲームではありません。それでもなお、より効率の良い戦略を考えるのが面白さだと思います。

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