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インドネシア(Indonesia)

 「インドネシア」(Jeroen Doumen & Joris Wiersinga / Splotter Spellen / 2005)は、企業を設立し船で都市に生産物を出荷してお金を稼ぐ、インドネシア地方で繰り広げられる経済発展型ゲームです。出版社はオランダのスプロッター社で、日本では販売店が扱っていないこともあってなじみの薄い会社です。初回プレイはルールの説明に時間が掛かることもあって4人で5〜6時間ほど掛かることもありますが、慣れると3時間程度で終わるボードゲームです。

 このゲームの勝利点はお金なので、いかにお金を稼ぐかがポイントになります。手持ちの資金は自由に使用できる「Cash」と、ターン順を決める競りに使用したお金を置く「Bank」があります。勝利点は「Cash」と「Bank」の合計金額ですので、ターン順を競るのに使用したお金も得点としてカウントします。勝利のポイントは「企業合併」をいかに行うかがポイントとなります。そして「生産会社」と「海運会社」をどのように選択して経営するか、どう合併して行くかを楽しむゲームになっています。

 大変面白いゲームなのですが、マニュアルが最低限度のことしか書かれていないためルールの解釈に困ることが多々あります。その中でも「合併(mergers)」に関する部分がゲームのキモですので、合併絡みで解釈に悩む部分をスプロッター社の作者に問い合わせをし、作者の1人であるJoris氏から回答をいただきました。

Q1. 企業合併を行ったとき、自分が持つ権利書分の支払先はどこになるのか?自分の「Cash」か「Bank」か?
A1.「Cash」である。例えば、企業価値5+3の合併に成功し、自分が5、相手が3の権利を持っていたとき、相手に3/8支払い、5/8を自分の「Cash」に支払う(つまり、合併に必要な資金は持っている必要があるが見せ金で良い)。「Bank」に支払うのはターン順の競りに使用したお金のみである。

Q2. 有償で企業を拡張するとき、お金はどこに支払うのか?
A2.「General Cash」である。プレイヤーはそのお金を失うことになる。

 なぜこのような問い合わせをしたのかと言うと、別なルールで遊んでみたらより面白かったからです。オフィシャルルールでは、合併による企業買収を防ぐには見せ金を持っていれば良く、トッププレイヤーに対して、中・終盤の合併による企業買収がほとんど成立しません。そのため資金の読み間違いというミスや合併時の企業価値の判断の誤り以外には逆転を狙うようなダイナミックな合併が成立せず、A・B・Cの時代のB時代の半ばくらいに勝利者がほぼ確定してしまい、そのままゲームが終わってしまうことが多いという問題点を持っています。
 そこで、ハウスルールで自分自身に支払うお金を「Bank」にすることとして数回プレイしました。すると、トッププレイヤーと言えども敵対的買収を防ぐために合併の競りに多くの資金を使うと一時的に「Cash」が少なくなるため、2位以下のプレイヤーにもチャンスが出てきます。これでゲームのバランスが崩れたかと言うと逆で、どのゲームも非常に緊迫したゲームとなりました。
 マニュアルには「Note that the acquiring player must be able to pay the total sum bid, even if he owns one or more of the original companies.」とわざわざ注意書きがありまして、マニュアルの記述が足りないだけで、もしかしたら作者の意図としては「Bank」に支払うのが正式なルールではないかと深読みして問い合わせをしました。残念ながら作者からの回答は違いましたが、このハウスルールでは中盤でゲームが決まってしまうことがなくなり合併の資金が足りない下位プレイヤーにもチャンスが生まれ、より白熱した合併合戦が起こるようになりますので個人的にはお勧めします。ぜひ一度このハウスルールで遊んでみてください。

インドネシア(Splotter Spellen)

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